私にとっては最初にこの仕事を教えてくれた、先輩師匠である父が旅立っていきました。
二年前に病気が見つかり治療を続け、一ヶ月前から入院生活が続いていました。
仕事もある上に様々な団体活動もあり、父を構ってあげることもなかなかできず、それでも文句を言うことなく、病室に行ったときは私を気遣い『この後の仕事は大丈夫なんか?』と言ってくれました。
病室のベッドには発明好きの父が指示をして、お茶やスマホや本がたくさんぶら下げられるようにしたり、なぜかペンチや千枚通しやS字フックやロープが引出に入っていたりして、思わず笑ってしまいました。
外出許可が出た時は、大好きな海を見に車で出かけ、子供たちが浜辺で遊ぶ姿をいつまでも眺めていました。
症状は一進一退しながら、次第にごはんも食べられなくなりましたが、それでも良くなって退院することを目標に父はガンバっていました。でも、ちょっとしたことから体調が急変し、その日の夜に旅立っていきました。
何度も『もうダメかも!』と思う日があったので、覚悟はできていました。もしかしたらそれは父の優しさだったのかもしれません。『今まで家族のために頑張ってくれてありがとう!』という想いでいっぱいです。
もう苦しい思いをすることもありません。安らかに眠ってください。そして家族のことを見ていてください。本当にありがとう!!